【AI+NFT販売は可】AIが生成した画像の商用利用について解説!
こんにちは、とぉです。
クリエイティブ業のサラリーマンと副業で収入を得ている、ブロガー×クリエイターです。
- AIで生成した画像って商用利用できるの?
- AIで生成した画像をNFT販売できるの?
- AIで生成した画像の著作権ってどうなるの?
本記事の執筆者です
- 現役広告グラフィックデザイナー
- 8種類以上の生成AIでグラフィック制作
- 9万PV/月のAIブログを運営
- XのDMで画像生成AIのアドバイスをたくさんしています
- 生成AIマンツーマンレッスン始めました
AIやNFTはまだまだ発展途上の分野であるため、使用規約や活用方法がどんどん新しくなっています。
基本的にAI画像の商用利用は許可されていますが、各サービスの利用規約はしっかり確認しておく必要があります。
本記事ではAIで生成した画像の著作権や、NFTマーケットプレイスでの販売について解説しています。
AIを使い始めたばかりの方や、最近使っていなかったという方にも本記事は参考になるかと思います。
基本的にAI生成画像の商用利用は可能ですが、どうしても心配という方は最近リリースされたAdobeのAI画像生成サービス「Adobe Firefly」を利用するのがおすすめです!
AI画像生成を使ってNFTアートを制作する方法はこちらの記事が参考になるかと思います! 》AIテキスト・画像生成を使ってNFTアートを制作・販売する方法を解説
AIが制作した画像は商用利用可能なのか?
結論からお伝えすると、AIで生成した画像の商用利用は可能です。
各種AI画像生成サービスの規約はきちんとチェックしておく必要がありますが、基本的には許可されているところが多いかと思います。
有名AI画像生成サービス「Midjourney」を例に解説していきます。
Midjourneyではサブスクの有料プランに加入することで、商用利用が認められます。
企業の場合は収入金額によって、企業用の有料プランに加入する必要があります。
Midjourneyの利用規約を見てみると、以下のような文面が記載されています。
Rights you give to Midjourney
By using the Services, you grant to Midjourney, its successors, and assigns a perpetual, worldwide, non-exclusive, sublicensable no-charge, royalty-free, irrevocable copyright license to reproduce, prepare Derivative Works of, publicly display, publicly perform, sublicense, and distribute text, and image prompts you input into the Services, or Assets produced by the service at your direction. This license survives termination of this Agreement by any party, for any reason.本サービスを利用することにより、お客様は Midjourney、その後継者、および譲受人に、お客様が本サービスに入力したテキスト、および画像プロンプト、またはお客様の指示により本サービスが生成した資産の複製、派生物の作成、公開表示、公開実行、サブライセンス、および配布に関する永久、世界、非排他、サブライセンス可能、無償の取消不能著作権を許諾するものとします。このライセンスは、理由の如何を問わず、いずれかの当事者による本契約の終了後も存続します。
Terms of Service「4. Copyright and Trademark」より
上記の引用からも、Midjourney側は著作権を許諾するとしています。
またサブスクプランの解約後もその権利は持続するとの記載があるので、サブスクを解約後に商用利用をすぐさま停止しなければいけないわけではありません。
今後変わっていく可能性はあります!
AIで生成した画像の著作権と、NFT販売について
先ほどお伝えした通り、Midjourneyでは生成した画像の著作権を認め、商用利用することが可能と記載されています。
そのためAIで生成した画像をNFT化して販売することは可能です。
NFT販売方法に関してはこちらの記事が参考になるかと思います!》NFT写真の売り方・出品する手順を徹底解説【5つの売るコツ】
しかしAIで生成した画像には、本当に著作権が発生するのか疑問に思う方もいるかもしれません。
著作権、著作物に関しては著作権法に記載されています。
著作権法によると著作物とは「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」であるとされています。
このことから、AIに指示を出し生成した画像に関しても、思想または感情を創作的に表現したものと考えることができ、著作物と判断することができます。
有名NFTの「CryptoPunks」を例に解説していきます。
たとえば有名NFTである「CryptoPunks」はアルゴリズムによって自動生成された画像を、NFT化して販売されています。
すでにこういった事例があることからも、基本的に現状ではAIで生成した画像をNFT化して販売することは可能かと思います!
ただしこの部分はグレーゾーンと言われることもあるので、今後のルールの動向は要チェックかと思います。
今後AI自身が完全に自立して制作した画像がつくられたら、それには作者の著作権が認められない、なんて未来もあるかもしれませんね。
AIやNFTを商用利用する際の注意点やポイント
AIやNFTを商用利用する際の注意点やポイントは、主に以下の3点になるかと思います。
AIやNFTを著作権や商用利用をクリアして利用する条件
- 法律の内容に反していないか
- AIやNFTのサービス側で著作権や商用利用が認められているか
- 倫理的に問題ないか
第一に法律をクリアしているかですが、AIやNFTの業界はまだ法整備が追いついていないのが現状です。ですが、現状の知的財産権および著作権を遵守することは必須かと思います。。
次にAIやNFTプラットフォームといったサービス側で、著作権や肖像権が認められているかも問題になるかと思います。各サービスの規約をしっかり確認した上で利用しましょう。
最後に倫理的に問題がないかについてです。画像生成AIで言えば、既存のアーティストの作品をAIに学習させるのは問題があると考えられます。これは既存のアーティストの作品に類似した作品を意図的に生成したとみなされるでしょう。
AIに学習させることそのものは違法でなくても、間接的に知的財産権を犯すものや、倫理的にNGとされることは行わない方が良いですね。
では具体的に画像生成AIで作った画像を利用する場合、どのような点に注意すべきか考えていきましょう。
画像生成AIを商用利用する際は、具体的にどういう点に注意すべき?
では実際に画像生成AIを利用する際に、規約の他にどのような点に注意すべきか考えていきましょう。
具体的には以下の2点が挙げられるかと思います。
- AI機能に完全依存しない制作
- 他アーティストの作品を直接引用しない
AI機能に完全依存しない創作性を感じられる制作
どういうことか簡単に説明するなら「単純なプロンプトでの作品制作はしない」ということです。プロンプトに限らず、極力AIによる自動機能に依存せずに、創意工夫の精神でAIを活用することが大切です。
これは先に説明した「著作権」と関連して、画像生成AIを利用する際に留意すべきポイントになります。
著作権法によると著作物とは「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」であるため、思想や創作性が認められないものには著作権は認められません。
つまり単に「アニメ 格好いい」といった何の創作性もないプロンプトで、ほとんどがAIの機能によって生成された画像には、著作権が認められない確立が高いということです。
以下のふたつのプロンプトならどちらの方が創作性を感じられるでしょうか?
- 「アニメ 格好いい」
- 「アニメ 格好いい 19世紀 印象派 パラレルワールド 異世界 イケメン ロココな服を着たヒロイン 廃墟とネオン街」
明らかに後者の方が思想や創作性を感じられますよね。
まずはプロンプトの制作に独自性を見出すことが大切かと思います。
他アーティストの作品を直接引用しない
こちらは現状法律やAIサービスの規約で明記されていることが少ないですが、倫理的に守るべき点になります。
他アーティストの作品を直接引用することはもちろんですが、画像生成AIに学習させたり、画像を利用してプロンプトを生成することも控えた方が良いかと思います。
言うまでもなく、訴えられる可能性もあるからです。
特に倫理的な問題はとても難しい今後の課題です。急激に成長を続けているAI業界だからこそ、法整備が整っておらず、グレーゾーンでの悪用も見受けられます。
現状ではアーティスト自身でAI対策を行っていたり、作品を公開、販売しているプラットフォームにAI対策の早急な対応を求めていたりします。
盗作に当たりそうなNG行為
- 画像のリミックス(image to image)はNG
- 画像からプロンプト生成もNG
- 元画像の要素を手動でプロンプト化もグレーでやるべきではない
上記のような行為や、疑わしいことは基本的にしない方が良いです。
商用利用の認められている画像生成AI 2選!
生成した画像の商用利用が認められている画像生成AIをふたつ紹介します!
Leonardo.aiは商用利用が可能な上に無料で利用できるので、試しに画像生成AIを触ってみたいと言う方にもおすすめです!
Midjourneyは有料ですが、月額10ドルほどで利用できます。生成できる画像のクオリティも高くユーザーも知名度も画像生成AIでトップクラスなので、こちらもおすすめです。
Midjourney
言わずと知れた有名画像生成AIです。以前は無料で試すことができましたが、現在は課金しないと利用できません。
ですが生成できる画像のクオリティはかなり高く、クリエイターも驚くほど細部まで描写することもできます。
Discord(ディスコード)というアプリを利用して、チャットをする感覚で利用できるので、初心者でも簡単にAIを使って画像を作ることができます!
Leonardo.ai
テキストや画像を使って新たに画像を生成できるAIツールです。操作はブラウザ上で行い、基本的には英語表記、英語プロンプトで操作していくことになります。
生成した画像や、アップロードした画像を元に微調整できる機能「Image to Image」や「Image Prompt」も直感的に使えて便利な機能です。
無料で1日150枚まで画像を生成可能で、数ある画像生成AIの中でも無料枠の多さはダントツです!
規約や法の範囲内でAIやNFTを活用していきましょう!
AIやNFTにはまだまだグレーな部分も多いですが、現状大企業も参入している業界であることは事実です。今後法的にも整備され、AIやNFTの活用方法が確立する未来もそう遠くはないでしょう。
個人的な見解ではありますが、AIツールやNFTそのものがなくなることはないかと思います。なので現状興味を持っている方は、常に最新情報をチェックしつつAIやNFTを実際に試しておくと、将来役に立つかと思います。
初めは全然普及しなかったスマホが、今では当たり前になったのも、当時は誰も予測できませんでした。テクノロジーは予想できないところから、私たちの生活に近づいてくるものです。
現状定められている各サービスの規約や法律は厳守しつつ、倫理的に問題のない範囲でAIやNFTを楽しんでいきましょう!
AIの著作権や法律に関する書籍
AIの著作権や法律に関して専門的にまとめている書籍をご紹介します。
AI時代の法学入門-学際的アプローチ
第5章で「AI時代の法秩序」について記載されています。
法律を学ぶ方へ向けたかなり専門的な内容ですが、深い学びが得られる書籍になっています。
AIの時代と法 (岩波新書)
AIによる現代の問題を事実に基づいて述べられており、改めてAIについて考えさせられる書籍です。
法律自体が解釈の幅を持って作られており、AIの利用に関して法的に問われてもきちんと説明できることが大切だと考えさせられる一冊です。
AI・データ倫理の教科書
AIと法律に関する多くの事例を挙げつつ、問題とどのように向き合うべきか書かれています。
実際の失敗事例から学び、今後のAIと法律、倫理に関する問題についての向き合い方が学べます。具体的な事例が多いので、初めて読む方にも理解しやすい1冊かと思います。
それでもAI画像の商用利用が心配な方は
それでもAI画像の商用利用が心配な方は、Adobeが提供している「Adobe Firefly」を利用するのが良いかと思います。
Adobe FireflyはAdobe Stockの画像から学習しており、企業が安心して使えることを前提として作られています。
そのため、安心して商用利用できるようになっています。
Adobe Creative Cloudとの統合も検討されているため、商用利用が心配な方やAdobeユーザーの方は、Adobe Fireflyの利用を検討してみても良いかと思います。
まとめ
AIで生成した画像の商用利用は可能で、NFT化して販売することも可能です。
ただし私はAIや法律の専門家ではない上に、日々AIやNFTに関するルールは変わっているため、より確実な情報はご自身で確認してください各サービスによって規約が異なったり、AIやNFTはまだ発展途上でもあるため、今後の動向をチェックしておくことは必要です!
商用利用に関して心配な方はAdobe Fireflyの利用を検討してみましょう。
AI画像生成を使ってNFTアートを制作する方法はこちらの記事が参考になるかと思います! 》AIテキスト・画像生成を使ってNFTアートを制作・販売する方法を解説
ではまたっ